
サロンの得意分野を絞る|間口を狭めて予約が増える理由

「幅広く対応できます」と伝えているのに、なぜか指名も予約も伸びない。競合が多いエリアほど、この状態に陥りやすいものです。対応できる範囲を広く見せることが、かえって選ばれにくさにつながっている場合があります。
得意分野を絞るというと、お客様を減らす行為に思えるかもしれません。ただ実際には、「自分に合いそう」と感じてもらえる確率が上がることで、予約が増える方向に働くことが少なくありません。この記事では、絞り方の考え方と手順を整理します。
① 「間口を狭める」の本当の意味
絞るというのは、他のメニューを断ることではありません。「誰に向けたサロンか」を明確にして、そこを入口として見せるということです。入口が明確になれば、来店後に他のメニューをご利用いただくことは自由にできます。
選ぶ側の立場で考えると分かりやすいと思います。「なんでもできます」と書かれた店より、「くせ毛の扱いに強い」と書かれた店のほうが、悩みを持つ人には刺さります。情報が多い時代ほど、選ぶ理由が一つ明確にあることが効いてきます。
つまり絞るとは、対応範囲を減らすことではなく、伝える内容を減らすことです。ここを混同すると、絞ることへの抵抗感が強くなってしまいます。
この「立ち位置をどこに置くか」という考え方については「「似たサロンが多い」と感じた時の、立ち位置の作り方」でも触れています。
② 何を軸に絞るかを決める
絞る軸は、大きく3つに整理できます。悩みで絞る、客層で絞る、技術で絞る、の3つです。
悩みで絞るなら「くせ毛」「白髪」「薄毛が気になり始めた方」など。客層で絞るなら「30代の働く女性」「小さなお子さんがいる方」など。技術で絞るなら「縮毛矯正」「ハイトーン」「ヘッドスパ」といった形になります。
どれが正解ということはなく、自店の強みと商圏によって変わります。ただ、いきなり3軸すべてを組み合わせると狭くなりすぎるので、まずは1つ、多くても2つの掛け合わせから始めるのが現実的です。
商圏側から軸を考える手順については「商圏の競合分析|サロンオーナーが最初に見る3項目」で整理しています。
③ 今の顧客から手がかりを探す
得意分野は、頭で考えるより、既存のカルテの中に答えがあることが多いものです。リピートしてくださっているお客様を20名ほど書き出して、共通点を探してみてください。
年齢層、来店動機、施術内容、来店周期。並べていくと、偏りが見えてきます。その偏りこそが、すでにサロンが選ばれている理由です。ゼロから作るより、すでにある強みを言語化するほうが早く、無理もありません。
スタッフに「うちはどんなお客様が多いと思う?」と聞いてみるのも有効です。現場の感覚と数字の偏りが一致していれば、それは確度の高い方向性だと考えられます。
④ 見せ方を全チャネルで揃える
方向性が決まったら、次はそれを見せる場所を揃えます。サロン名の下のキャッチコピー、予約サイトの説明文、Instagramのプロフィール、スタイル写真の選び方。ここがバラバラだと、絞った意味が薄れてしまいます。
特に効きやすいのが、スタイル写真の統一です。得意分野に沿った仕上がりの写真が並んでいると、言葉で説明しなくても伝わります。逆に、あらゆる系統の写真が混在していると、印象が定まりません。
クーポン名も見直したいところです。「カット+カラー」よりも、「くせ毛のお悩み相談+カット」のように、対象と目的が入っている名前のほうが、該当する方の目に留まりやすくなります。
同じ内容でも見え方が変わる理由については「「同じことを言っているのに、違って見えるサロン」の正体」でも書いています。
⑤ 絞ったあとに広げていく
絞った状態を一生続ける必要はありません。認知が定着してきたら、そこを起点に隣接する領域へ広げていく流れが自然です。
たとえば、くせ毛で認知されたサロンが、そのお客様の年齢の変化に合わせて白髪の相談に対応領域を広げていく。すでに信頼がある状態からの拡張なので、ゼロから訴求するよりも受け入れられやすくなります。
大切なのは、順番です。最初から広げるのではなく、まず一点で認知され、その後に広げる。この順番を守れるかどうかが、差別化が機能するかどうかの分かれ目になります。
無料相談について
ma cherie では、サロンの得意分野の言語化と、差別化の見せ方についての無料相談を承っています。既存顧客の傾向分析から、キャッチコピー、クーポン設計、写真の選び方まで、一貫した形に整えるお手伝いをしています。
「強みはある気がするが、言葉にできない」「絞ることに不安がある」といったお声もよくいただきます。商圏や競合の状況を踏まえて、無理のない範囲から一緒に考えていければと思います。
ご相談だけでも大丈夫です!ご希望の方は、コメントやDMでメッセージを送ってください。お待ちしております。
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